他人の顔

７月に入り、小中高生に夏休みが訪れる頃、各予備校や塾は夏期講習ということでTVCMをぶつけてくる。風物詩的なもので何も関係なく社会生活を送る私たちにとってはこれといって見る事なく、夏の日々を過ごすものであるが、今年はつい画面に食いついてしまうCMがある。

それは東進衛星予備校のCM。そこらへんの塾や予備校はイメージカット的に机に向かって勉強に励む子供やマンツーマンでおしえている先生、そしてどこに向かっているわけでもなく青空の下で駆け巡る子供たちなどの映像が即座に思い浮かぶ。しかしここは講師陣を売りにしたいのか入れ替わり立ち替わりでいろんな講師が出てくるが、そのメンツが実に濃い。人目を引きつける事この上ないが、いかなる成果があるにしろ、受講する予備校生には胃がもたれることは間違いないだろう。

そんな講師陣のなかで際立って濃く、強烈なインパクトを与えるのがイラストの人である（名前は知らない）。確か担当科目は数学で「数学は計算じゃない、言葉なんです。」みたいなことを言っている。オールバックの薄毛にサングラス、ざっくり襟が開いたシャツと、黒板の前に立たなければ、中堅ヤクザそのままの風貌が、当ブログを１年休んでいた私の心を奮い立たせてしまった。