2010年05月09日
立川談志
独演会に行ったことがある。唯我独尊を地で行く人らしい舞台であった。フリートークと落語の二本立てでなんともぜいたく。これで3500円は安かったかも。
フリートークでは会場からの拍手に応えるように手を振りながら登場。身につけていたのはビンラディンTシャツ。マイクを手にいつもの調子で語っていると、「コレ、いらねぇよな」と急にマイクを放棄。決まり事には一切縛られない「談志イズム」に生で酔いしれる。
メインの落語でも己に満足いかなかったか、「いや、わりぃ」と途中で一時中断。本当はこうやりたかったんですがね、と弁解まじりにその場を取り繕って落語再開。客前であろうが失敗したときは素直に認める。芸に対する真摯さを生で体感した。
公演後、ロビーでサイン会があり、もちろん私も著書を買って列に並んだ。談志の名が刻まれた判子を押し、筆で私の宛名のあとにすらすらとこう記された。
「勝手に生きるべし。」
私もいつかこういう人でありたい。
Posted by イリー・K at 23:00│Comments(0)
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